振動とは [技術資料]
◆振動って何?
振動は、自動車、鉄道、生産機械、建設工事等によって発生した振動が地盤を伝わり、さらに住宅等の構造物に伝搬し、その中で生活する人間に主観的、心理的影響を与える現象である。特に大きな振動の発生源に近接している場合には、壁、タイル等のひび割れ、建付けの狂い等の物的被害も見られるが、一般的には感覚的な被害の面から評価される。
振動は、騒音とは異なり地盤中又は地盤上を伝搬するため、土質条件等による複雑な伝搬特性を示す。そのため、定型的な予測は困難であり、現地における各種パラメータの測定や、現況予測による予測モデルの精度の検証等が必要となる。
また、構造物に伝搬した振動は、構造物の種類により増幅の程度や被害発生の状況が異なるため、一般的には、構造物の中ではなく、構造物の外の値で評価される。
振動の大きさは、振動の感覚との反応も良い「振動レベル」が用いられる。振動レベルは、計量法に規定され、人体にとっての振動感覚補正を行った振動の加速度実効値をdBで表したものである
◆振動レベルと振動の影響との比較
◆環境省環境局管理局「よくわかる建設作業振動防止の手引」より引用
※ 1 東京都が公表している資料を引用
※ 2 振動レベルは敷地境界付近での実測値
※ 3 平成15 年度に実施した振動苦情に関する全国自治体アンケート結果