下水道工事の作業員の安全対策
下水道工事の作業員の安全対策について
下水道工事の作業中の事故で作業員が犠牲になるケースが度々報告されています。
最近では、2025年3月7日、秋田県男鹿市の下水道工事現場で、作業員3名がマンホール内で倒れているのが発見され、その後死亡が確認されました。原因は、マンホール内での有毒ガス発生による中毒である可能性が高いとされています。
下水道工事の作業員の安全対策は、多岐にわたる危険要因を考慮し、適切な対策を講じることが重要です。
下水道工事の作業員が遭遇すると想定される事故
下水道工事の作業員が遭遇する可能性のある事故は多岐にわたります。
主な事故の種類とその原因、対策は以下になります。
- 1. 酸素欠乏・硫化水素中毒
原因: 下水道内は有機物の分解により酸素が不足しやすく、硫化水素などの有毒ガスが発生しやすい環境です。
対策: 作業前の酸素濃度、硫化水素濃度の測定と換気、酸素呼吸器、防毒マスクの着用、作業主任者の配置、緊急時の避難経路、救助方法の確認と訓練 - 2. 墜落・転落事故
原因: マンホール内や高所での作業、足場の不安定性などが原因となります。
対策: 安全帯の着用、安全な足場の設置、手すり、覆いの設置 - 3. 崩落・倒壊事故
原因: 掘削作業中の土砂崩壊、重機の転倒などが考えられます。
対策: 掘削作業の安全確保(土砂崩壊防止措置)、重機作業の安全確保(転倒、接触防止措置)、作業計画の策定 - 4. 漏水・出水事故
原因: 大雨による急な水位上昇や、老朽化した下水道管の破損などによる漏水が考えられます。
対策: 防水対策、排水対策、緊急時の避難経路、救助方法の確認と訓練 - 5. 交通事故
原因: 作業帯への車両の進入、重機の操作ミスなどが考えられます。
対策: 作業帯の確保、誘導員の配置、標識の設置 - 6. その他
・感電事故
・機械への巻き込まれ事故
・熱中症
下水道工事の作業員の安全対策に役立つ測定器
主に使われている測定機器は以下になります。
- 下水道工事中のガス濃度の監視などに: 「マルチガスモニター GX-3R Pro (5成分)」など。
- 警報点の設定変更が可能なガス検知器: 「マルチガスモニタ GX-3R([オプション]吸引ポンプユニット(8mホース付)RP-3R)」など。
- マンホール・ピット作業での安全確認に: 「マルチ型ガスモニター(10mケーブル) GX-2100」など。
まとめ
ガス検知器など、下水道工事の作業員の安全性を高める測定器を使う事も安全対策には重要です。